Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.121 ITプロジェクトの丸投げの深層を探る

 コラム

ITプロジェクトの丸投げの深層を探る

 

プロジェクトとは、マネジメント機能が働かなければ必然的に失敗します。チームでやるスポーツで考えればわかるように、監督がいてチームのキャプテンがいてチームがまとまるからこそ活躍できます。監督やキャプテンは必要だからそのポジションが存在するわけで、不要ならそもそもポジションが存在しません。プロジェクトにとってのマネジメントは必要だから存在しているものです。

 

プロジェクト推進における誤解は、仕事の担当者を決めて任せればOKという勘違いにあります。担当者を割り振ってしまえば、あとはその担当者が何となく上手くやってくれそうに思えますが、それは間違いです。

 

会社と言う組織に属していれば、担当を割り振られればその仕事は担当者が周りがとやかく言わずともやってくれます。しかし、ただ担当の仕事をするのとプロジェクトの要求に合う仕事をするのは違います。

 

割り振った仕事は、相手に任せるだけではダメで、プロジェクトの要求に合う内容かどうかのチェックが必要です。割り振った仕事に対し、自分には責任がないと考えるのではなく、割り振った側に落ち度がなかったかをちゃんと見なければなりません。

 

ITプロジェクトは他のプロジェクトに比べても難易度が高いと言えます。なぜなら、プロジェクトの重要な箇所を担当するメンバーが、自社以外の人間であるパターンが圧倒的多数だからです。

 

これは、ITプロジェクトは発注側企業と受注側のITベンダーの協業であることを指しています。この事によって、自社でシステムを内製するよりもハードルが高いと認識しておくべきです。それ故に、コミュニケーションは最も重視されなければならないのです。

 

本来は、プロジェクト全体を考えれば、発注側と開発を依頼するITベンダーまでもがプロジェクトメンバーとなります。ところが、開発を依頼するITベンダーという他社が入ることで「自分たちとは関係ない」という見えない壁が浮き彫りになります。なので、多くの発注側企業は開発を依頼するITベンダーとは一線を画し、相手に任せきりの状況を創りだします。これは、先ほど述べた「仕事の担当者を決めて任せればOK」という勘違いと本質的に同じです。

 

丸投げが可能であればこれほど楽なことはありません。しかし、現実は違います。
丸投げが上手くいかない理由は、目的やゴールの共有ができないからです。ITプロジェクトのように他社が絡めばなおさら共有が難しくなります。だから、ITプロジェクトの丸投げは大失敗の原因となります。

 

同じ会社の担当者や部下や取引先など、あらゆる相手に関係なく「担当者を決めて任せればOK」ではありません。まとめようとしなければ、まとまらず、マネジメントの存在を否定することになります。

 

どちらが立場が上だとかお金を払う発注側だからとか、立場も関係ありません。スポーツもプロジェクトもチームプレイであることに変わりがなく、共通の目的を目指さなければなりません。