Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.104 仕組みづくりは「終わり」を見据える

 コラム

仕組みづくりは「終わり」を見据える

 

仕組みづくりの一環としてのIT導入は、最後までやりきるプロジェクト推進力とともに、創った仕組みを維持し継続することが何よりも大事です。リーダーとなる人が先頭に立ちプロジェクト推進をすれば必ず成果は表れます。一方で、プロジェクトリーダーが抱える悩みのひとつに、「自分が引っ張らねばチームが上手く回らない」事をよく聞きます。

 

しかしこれは、仕組みづくりの要諦をおさえていればすぐに解決できる悩みです。

「本当に自分が居なければプロジェクトが上手くいかないか?」はじっくり検討してみる必要がありそうです。

 

何事にも始まりがあれば終わりがあります。
情報システムを導入しても、いずれ経年劣化して入れ替えのタイミングが来ます。ソフトウェアやプログラムなどの「物」で考えればわかりやすく当たり前に感じますが、リーダーの仕事も始まりがあれば終わりがあることを忘れがちです。

今現在、チームを引っ張るリーダーの役割だったとしても、いずれ終わりが来ます。ということは、チームを引っ張る役割を誰かに引き継いでもらうことになります。
自分しかできない状態で、自分が居なくなれば仕組みづくりを継続できないのだとしたら、仕組みづくりのやり方が間違っていることを意味するからです。

 

何事も始まりがあれば終わりがあるように、リーダーの仕事は終わりを見据えることも仕事のひとつです。仕組みづくりとしてのITプロジェクトも、プロジェクト推進者が抜けて終わりが来たときにどういう状態かを描けなければプロジェクトの完遂とはなりません。

 

一般的に、プロジェクト活動は期間が有限であることがプロジェクトである条件となります。ITプロジェクトは期間内に結果を出すことを主眼に置いていますが、ITプロジェクト完了後の状態がどうなってもよいという訳ではありません。IT導入プロジェクトの完了後に、今度は導入したITを浸透させて保守運用していく新たなプロジェクトが始まると考えたほうがしっくりきます。

 

仕組みづくりであるITプロジェクトも、当然終わりを見据える必要があります。
IT導入の目的とそれに沿った活動は人に伝達されなければなりません。

 

もしも「自分が引っ張らねばチームが上手く回らない」状態だったとしたら、ひとりで抱え込みすぎているだけかもしれません。仕組みづくりはチームで行うものであって、ひとりの仕事で完結するものではありません。何のために何故やるか?を共有し、共感する仲間がいればひとりで抱え込む必要はありません。もっと周りを巻き込んで、共感してくれる仲間と共に仕組みづくりをすれば解決できます。

 

ITプロジェクトに代表される情報システムに関わる仕組みづくりは、工程を紐解くとさらに細かな仕組みづくりに分解できます。具体的には、プロジェクトを上手く回すための仕組みづくりであったり、後継者を準備する仕組みづくり、などの様々な仕組みづくりのための仕組みづくりです。

 

ITプロジェクトは進めば進むほど、完了させることがゴールと思い込んでしまい、急いで完了させるための場当たり的な応急処置となり、そのまま放置して大きな傷跡を残すことがあります。そうではなく、終りを見据える大局的な視点を忘れてはならないのです。