Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.102 ITは「仕組みづくり」のパーツである

 コラム

ITは「仕組みづくり」のパーツである

 

情報システムを導入して使いこなすことは、言い換えれば仕組みづくりです。いわば、ITというツールを使って仕組みをつくる事です。全体から見ればITはパーツでしかありません。

 

ITだから難しくて丸投げすればよいのではなく、他の仕組みづくりと同様のスタンスで取り組めば大きな問題はありません。IT特有の難しさや理解しにくさが先入観を作ってしまいますが、先入観に左右されないフラットな目線が重要となります。

 

仕組みづくりには目的が最も重要です。何のために、なぜその仕組みが必要なのか?が明確でなくてはなりません。そして、その目的はしっかりとメンバー全員で共有しておかなければ、目的を脱線した成果物を作ってしまうことにつながります。

 

脱線を防ぐために目的を共有し続けることが大事になります。組織で行われる仕組みづくりは単独で行うのではなく、チームで行います。大勢が関わるチームになれば、必然的にまとめるためのリーダーシップが必要になりますし、管理のためのマネジメントも必要となります。

 

情報システム導入を仕組みづくりの一環として考えると実にシンプルです。
ITプロジェクトはITの技術云々の前に、大きな枠組みで考える必要があり、目先に拘ると「木を見て森を見ず」になってしまいます。
ITだからプロジェクトマネジメントが必要なわけではありません。仕組みづくりの一部としてプロジェクトマネジメントが必要なだけで、プロジェクトマネジメントがすべてではありません。

 

情報システム導入を大きな枠組みで捉えれば、ITベンダー企業との付き合い方も見直す必要があるはずです。仕組みづくりという大枠の中でのITベンダーの立ち位置は「部分」であり「パーツ」です。

 

ITベンダー企業はITの専門家で、すべてをお任せにしてしまえば大丈夫というのは大きな間違いです。ITベンダー企業が単独で専門家でありえたのは、ITがまだ身近なものではなく高度な専門技術だったころの話です。要は、インターネット登場以前の話なのです。

 

現在は、ネットで調べれば何でも知ることができますし、インターネットを生活や業務に活かすことで誰もがITを身近で利用しています。ITの「使う側」と「創る側」の意思の疎通が大事なのであって、「創る側」にすべてをお任せで出来上がるものではありません。

 

丸投げ禁止の原則は、情報システム部門を持つ大規模組織だけの話ではありません。中小企業であっても同様です。情報システム部門があってもなくても、大規模組織でも小規模組織でも、ITの「使う側」と「創る側」の意思の疎通が最重要であることに変わりないからです。

 

ITプロジェクト、プロジェクトマネジメント、リーダーシップ、など諸々の要素は、仕組みづくりのための要素であり、「部分」や「パーツ」でしかありません。

 

「部分」が「全体でありすべて」であるかのように見せる論法では成功はありえません。全体は部分の総和ではないように、部分だけに着目しては目標を間違えます。
是非、ITプロジェクトを仕組みづくりの観点から大きな枠組みで考えて、重大な見落としがないか振り返るべきです。