Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.99 必要とされるCIOと必要とされないCIO

 コラム

必要とされるCIOと必要とされないCIO

 

CIO(Chief Information Officer)とは、企業の情報システム部門の最高責任者です。組織によっては、CIOという役職名ではなくシステム部長という肩書きであったりしますが、企業には、兼任であれ専任であれ何らかの形で情報システム部門の責任者が存在します。

 

CIOは大企業にだけ必要な肩書きではなく、その役割は組織の大きさに関係なく存在することを初めに認識しておく必要があります。

 

残念ながら、有能で必要とされるCIOやシステム部長と、そうでないCIOやシステム部長にはっきり分かれているのが現状です。そして、有能で必要とされるCIOやシステム部長のほうが圧倒的に少ないのもまた事実です。

 

実際に必要とされるCIOと必要とされないCIOの差は何なのか?その違いにつて考えてみます。

 

必要とされないCIOには2種類のパターンがあります。
・ITにこれまでに関与したことがないが、組織上IT部門の管掌役員になったCIO
・IT部門出身だが経営については詳しくないCIO

 

前者のITに詳しくないCIOは、成り行きでCIOとなってしまったため、どこか他人行儀の部分があります。ITに関心がない、もしくは、ITアレルギーであることが多いので、現場から見れば邪魔な存在でしかありません。

 

後者のIT部門出身だが経営について詳しくないCIOの場合、欠けているのは全体を見る大局観です。どれだけITに詳しくても、経営という大局的な視点から見ての判断が出来ないため、IT部門は経営に積極的な参加ができず、受け身の間接部門というイメージをいつまでも払拭できません。

 

IT部門は、社長や経営層にとって、コストばかりかかる間接部門というイメージを持たれがちです。コスト削減や人員削減といった削減命令は頻繁に発生しますが、これを鵜呑みにするCIOは優秀とは言えません。

 

先にあげた2つのパターンに当てはまるCIOは、簡単に削減要求に屈しますが、本来CIOならば、削減命令が不適切だと思うのならば、真っ向から反論して社長を説得し、IT部門の重要性を認識させなければなりません。

 

「社長がITを分ってない」

「経営がITを分ってない」

と言う愚痴はIT部門が抱える闇ですが、卵が先かニワトリが先かの議論と同じで、生産的な話ではありません。そもそも社長や経営がITを分っていないのなら、それを説得するのがCIOの役割です。

 

必要とされるCIOとは、経営からITに歩み寄る事ができる、もしくは逆にITから経営に歩み寄る事ができる存在です。

 

これまでの組織の慣習から、役に立たないCIOを生んでしまうのだとすれば、慣習は改める必要があります。

 

「組織はリーダーの器以上に大きくならない」と言う言葉があります。IT部門の部門長の器が小さければ、それを見て育つIT部員はそれ以上の存在になれません。長期的な視点でIT部門を育てようとすれば、トップたるCIOの存在は重要です。

CIOやシステム部長がIT部門成長の阻害要因になっていないかは注意が必要です。