Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.98 情報システム導入にトラブルはつきものか?

 コラム

情報システム導入にトラブルはつきものか?

 

企業のシステム導入にトラブルはつきものか?と問われれば、間違いなく「YES」とお答えします。完璧な情報システムは存在しませんし、完璧なIT導入プロジェクトも存在しません。

 

目の前にあるパソコンやスマホは、小さな部品を寄せ集めて組み上げ、OSなどのソフトウェアを搭載して動かしています。それ自体が既に奇跡のようなものなのに、これを利用して新たなソフトウェアを構築し、連結させて稼働させるということもまた、もっと大きな奇跡です。

 

情報システムは単体では意味をなしません。パソコンやスマホといったハードウェアや既存の情報システムなどのソフトウェア、さらには業務プロセスなど様々な要素が漂う空間に「異物としての新情報システム」を放り込み、周りとなじませるようなものです。

 

放り込まれた異物は、既存の要素と上手く連結して初めて機能します。新システムを構築することは、医療で言う移植手術に近いものであり、施術者の技術云々の前に、非常に難易度の高い事をやろうとしていることを認識しておく必要があります。

 

情報システムに完璧を求めてはいけません。
「完璧など求めていない」と頭でわかっていても知らず知らずのちに完璧を求める行動をとっていることがあります。

 

発注側の立場では、「相手はプロなのだからお金を払う以上、何とかしてもらえる」と考えてしまいます。このような思考は、相手に丸投げで共創の意識のない姿勢の表れですが、同時に、相手に完璧を求める姿勢の表れでもあります。

 

完璧を求めない姿勢は成功するプロジェクトを生み出します。

 

情報システムに完璧を求めないからこそ、7割の要件を満たすシステムを素早く開発し、本当に足りない機能だけを追加開発する良い流れを創りだします。

 

情報システムに完璧を求めないからこそ、細かなプログラムバグに目を向けず、本当に重要な優先順位の高い仕事に集中させることができます。

 

人が作るものに完璧はないという前提にたち、トラブルをどこまで許容できるか?この事は発注側にとって重要な考え方です。

 

トラブルを最小限に抑えるためにマネジメントが存在します。
放っておけばトラブルは必ず発生します。そのためのマネジメントは、何度も言うようにITベンダー企業が主体ではありません。発注側にマネジメントの主体が存在します。

 

発注側企業が、システムを導入するたびにトラブルが発生すると感じているとしたら、トラブル発生のその時、マネジメントの主体がどこにあったのかを検証しなければなりません。

相手に丸投げし、しかも相手に完璧を期待しているのだとしたら、すぐに考え方を改めましょう。

 

情報システム導入にトラブルはつきものです。
トラブルを最小限に抑えるのは主体的なマネジメントです。
ITプロジェクトとは、相手に完璧を求めるのではなく、共創して完璧を目指すことです。