Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.94 究極のシステムとは何か?を考える

 コラム

究極のシステムとは何か?を考える

 

実際のところ、導入したシステムが良いシステムか悪いシステムかを判断するのは難しいものです。プロジェクトは一元的に評価できるものではありません。どんなに素晴らしいシステムを導入してもデメリットは存在しますし、どんなに無駄なシステムを導入したとしてもどこかに一つくらい評価できる面があります。

 

「今回のシステム導入は良かった」「今回のシステム導入は悪かった」で終わるのではなく、良い面をキープするあるいはさらに伸ばすためにどうするか?悪い面を別な方法でフォローするにはどうするか?を考える必要があります。

 

システム導入に良いも悪いもないのですが、究極のシステムは存在します。

 

究極のシステムとは「特定の誰かが居なくても業務がまわる仕組み」です。

 

システム導入を広義の意味で捉え、ITはツールとして認識できれば、システムを運用することまでを含むことが全体像となります。「特定の誰かが居なくても業務がまわる仕組み」は、ITシステム導入だけではなく、その運用が上手くいってこそ成り立ちます。

 

残念ながら、システムを導入したものの運用が下手なケースも多々あります。
運用の段階ではITベンダー企業の手助けはあるものの、主体は自分たち発注側企業ですから、発注側のプロジェクト推進能力が試されます。

 

大きな範囲で全体像を描く時、ITベンダー企業の役割は一部分でしかないことは明白です。ITベンダー企業に丸投げして失敗する原因は、部分しか担わない相手にすべてを委ねるからです。ITベンダー企業不在の大部分は自分たちが責任を持って対応するしかないわけです。

 

システムの導入後の運用は業務の担当部門が主導となりますが、組織としての「引継ぎの上手さ」があるかないかで状況は大きく変わります。

 

プロジェクト推進能力の高い組織は「引継ぎ」が上手です。
引継ぎがしやすいようにしっかりとドキュメントを残す習慣があります。

 

ドキュメントを残し引継ぎを上手くやれば「特定の誰かが居なくても業務がまわる仕組み」を構築することができます。

「自分にしかできない仕事」を間違って解釈し、自分一人で仕事を抱え込むことで仕事の属人化が始まります。これは組織としては大きな間違いです。個人としても大きな勘違いです。

 

引継ぎが上手かどうかは、その企業の風土文化が強く影響します。
もっと言えば、企業の風土や文化によってプロジェクト推進能力を推し量ることが可能です。

 

誰でもできるようにシステム化したのに「特定の誰か」しか理解していない状況は間違いです。このような間違った状況にならないようにすることまでが「システム導入の全体像」と言えます。

 

ITシステムは全体の仕組みの中の一部でしかありません。
全体の仕組みとは「特定の誰かが居なくても業務がまわる仕組み」の事です。
全体の仕組みと一致したITシステムが構築できれば、まさに究極のシステムと言えます。