Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.93 ITプロジェクトを徹底的に細分化する勇気

 コラム

ITプロジェクトを徹底的に細分化する勇気

 

ITプロジェクトは成功することを目的としています。必要以上に難易度を上げる必要はなく、プロジェクトに参画する人材の成長は後からついてくるものであって、人材の成長を理由に難しいプロジェクトをやるのは優先順位が違います。

 

ITプロジェクトは徹底的にハードルを下げる必要があります。
何らかの事情があって難しいプロジェクトをやらねばならない状況だとしたら、そのような状況になってしまったことがそもそもの問題で、難しいプロジェクトは「負け戦」である可能性が高いです。状況を受け入れ、最善の戦略を採ることが求められます。

 

ITプロジェクトを成功させやすくする具体的な方法は、ゴールを細分化することです。
一気にゴールを目指すのではなく、ステップに分けてステップごとにゴールを設けることです。

 

ITプロジェクトには達成目標がありますが、ひとつの場合もあれば複数の場合もあります。目的が複数の場合は優先順位を付けて達成順を決めます。目的がひとつの場合であってもステップを分けます。

 

実際はどんなITプロジェクトでも工程をステップ毎に分けることは既にやっています。
多くの場合は、同一の発注先ITベンダー企業の契約を前提としたステップ分けであり、プロジェクト管理の側面から考えてのステップ分けです。このようなステップ分けも有効ですが、本来ならば契約が完結するステップ分けが望ましいのです。

 

例えば、いきなり新システムの構築スタートではなく、現状のシステム分析から始めなければならない状況だとしたら、現状の分析や新システムの構想などは、別契約あるいは社内プロジェクトで最初にステップを踏んでおくということです。

このような戦略的なステップ分けを行うためには、現状分析からグランドデザインを描く事が重要となります。

 

通常、ITベンダー企業からの提案を受ける場合、システムの在り方を問う最初の工程や自社のプロジェクト推進能力の判定は見落とされます。その結果、無理なプロジェクト運営となり失敗を招きます。

 

ITベンダー企業任せにしていると、自社のレベルに合わないプロジェクト運営になる可能性が高いのです。当然、ITベンダー企業へのプロジェクトの丸投げは御法度ですが、ITベンダー企業側はこのことを明確には言ってはくれません。

 

プロジェクト工程のステップ分けはITベンダー企業がやってくれますが、グランドデザインのレベルのステップ分けは、発注側が自分たちでやる以外にありません。ITベンダー企業は手出しの出来ない領域だからです。

 

ひとつのIT導入プロジェクトを細分化できないかしっかり見極める必要があります。どんなにプロジェクト推進能力が高い組織でも一気にゴールを目指すのは難しい事です。

 

細分化することで導入コストが上がる可能性がありますが、一気にゴールを目指した場合にトラブルに巻き込まれた場合のコストと比較検討する必要があります。

 

単純に導入費用が「高い安い」では計れないものです。そもそものプロジェクトの目的に照らし合わせた判断が必要です。