Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.76 苦手なITを克服する「プロデューサー視点」

 コラム

苦手なITを克服する「プロデューサー視点」

 

以前に「IT音痴の経営者は淘汰される」というコラムを書きました。しかし、IT音痴を脱するにはそれなりに苦労があるのも否めません。もし今あなたがIT音痴だとしたら、本当にITが苦手なITアレルギーなのかもしれません。

 

ITに対する苦手意識やアレルギー反応は単なる思い込みかもしれませんし、本当に苦手な分野なのかもしれません。どちらにせよ、世の中のIT化の流れは止めることはできないので、ITといかに付き合うかは誰にとっても考えるべきテーマになります。どんなに苦手だとしても、ITは身近にあるものとして存在を認めるしかありません。

 

ITに対する思い込みを変えるには「システムの向こう側を描くこと」が重要です。

 

経営者であってもなくても、一人ひとりがITとどう向き合うかが問われる時代において、そのシステム(IT)を使うことで何が起きるのか?の想像力が必要になります。

自社システムを考える場合も同様で、そのシステムを導入した先、使った先に何が起きるのかを想像してみれば良いのです。

 

システムの向こう側を描くには、全体を統括するプロデューサーの視点が必要です。
スポーツの試合であれ、ミュージシャンのライブであれ、演劇であれ、何かを提供する側と提供を受ける側が存在する場合において、欠かせないのは全体を統括するプロデューサーです。プロデューサーが適切な演出をするからイベントが成功します。

 

関係者が活躍できる「心地よい場を提供する」ことは決して表舞台には出ませんがとても大事な仕事です。これは全体と統括する視点がなければできません。

 

システムを導入し使ってみることで何がどうなるのかを考えることはプロデューサー目線であり、システムの発注側企業に必須の視点です。

 

これまではプロジェクトマネージメントの範疇で全体統括を行ってきました。しかし、プロジェクトマネージメントのくくりで考えると、どうしてもITベンダー企業側の考え方であって発注側企業は主体ではありません。

プロジェクトマネージメント視点だけでは、発注側と受注側両方を統括する真の全体像には足りない考え方なのです。それよりも、発注側と受注側の全体をプロデュースする視点の方が全体を網羅するのにふさわしいのです。

 

失敗するITプロジェクトの鉄板ともいえるパターンは、IT音痴を理由に全体視点をITベンダーに丸投げすることです。これは、開発の遅れやプログラムのバグなど一般的に言われる失敗の理由よりも以前の問題です。残念ながらこのパターンはシステム開発が始まる前に既に負けが決定しています。

 

そうならないためにここでハッキリさせておきたいのは、ツールとしてのITを使うのが苦手であることと、ITを使う未来を考えることは別問題ということです。特に社内のシステムは経営者自身のみならず社員も扱う大勢の関わるシステムです。ITを利用することと全体を視ることは別の話です。

 

経営者自らがプロデューサー視点を持ち、社内にもプロデューサー視点を持つ人材を育てればIT導入プロジェクトが成功するだけでなく、ITに関係のないプロジェクトでも活用できます。

 

とにかく大事なのは全体を視る視点です。
ITアレルギーを理由に思考停止になり全体を視る目を失うのだとしたら一刻も早く考え方を改める必要があります。