Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.65 IT議事録 5つのチェックポイントとは?

 コラム

IT議事録 5つのチェックポイントとは?

 

前回は打合せに必要なのは専門知識のアピールではなく認識を合わせることという内容を書きました。認識を合わせる、認識違いをなくすために有効活用すべきは打合せ議事録です。

ITプロジェクトの議事録は、社内ミーティングの内輪の内容を書きとめるのではなく、異なる2社間で内容を書きとめることに特徴があります。ですから、2社間のコミュニケーションツールでもあるわけです。

 

しかし、この議事録、重要性はわかりきっているのに、ないがしろにされがちなツールでもあります。

 

議事録の確認は面倒な作業なので、忙しいと後回しにされたりするのですが、実はこれほど相手の力量を計るツールはありせん。つまり、議事録を見るだけで相手の実力がわかってしまうのです。

 

実際に打合せ議事録を受け取った場合、どこをチェックすべきか?
チェックすべきポイント5つについてお伝えします。

 

 

1.完成までの時間
議事録は早めに書いて早めに確認するべきものです。
特にITの打合せでは打合せから次のアクション(次回打合せなど)までが1週間程度で回ります。このサイクルはどんどん早くなる傾向になるので悠長に時間をかけて議事録を書く暇はありません。
ところが、議事録はなぜか下っ端が書く習慣があります。(本当は違うのですが。)下っ端が書く内容を上司が確認し、OKを出して初めて完成するという承認ルートは、当然時間が掛かってしまいます。相手がどのようなルールで議事録を書くにせよ完成に時間が掛かることがマイナスでしかありません。

 

 

2.体系的にまとまっているか
内容が項目ごとにまとまっていて、次回までの宿題(ToDo事項)や検討課題が良く分る内容であればOKです。次回までの宿題(ToDo事項)は誰がいつまでにやるかまで書かれているかチェックしましょう。

 

 

3.専門用語の登場頻度
自社の専門用語、相手企業の専門用語、これらが分りにくい表現になっていないかチェックします。専門用語には共通の認識を促す補足説明があるかどうか全員の共通言語で表現されていることが重要です。

 

 

4.見た目がきちんとしすぎていないか
見た目がしっかりした議事録はもちろん良いのですが、きちんとしすぎは良くありません。
きちんとしすぎた議事録は、見栄えを良くするためにムダな工数を使っている可能性があるからです。議事録本来の目的は認識を合わせることですが、見栄えを良くすることは二の次です。本質からずれた努力をしている可能性があるので注意が必要です。

 

 

5.確認のサインの有無
議事録の中には、確認のサインまたは捺印を求められる場合があります。これは、議事録記載内容が間違いないことをサインや捺印で確認させようとしています。

確認行為の有無が良い悪いではありません。確認行為を求めるということは「トラブルになった場合の布石」なのです。相手が覚悟をもって臨んでいるといことですから、こちらもしっかり対応する必要があります。
議事録確認のサインを求められる場合は、議事録の完成が早くこちらが内容を確認できる時間があるかどうかがポイントなので、相手の議事録作成スピードには注意が必要です。

 

 

議事録をチェックする前に、最も大事なのは「議事録を取りやすい打合せの進行」です。
結局のところ、議事録はプロジェクトを構成するパーツにすぎず、目的ではなく手段でしかありません。効率よくこなすためには議事録と対になる打合せの構成が大事です。

 

議事録にまとめやすい議事進行があれば議事録を作るのも確認するのも手間を省く事ができます。具体的には、テーマで区切る、話の脱線を戻す、打合せの最後に今日決まったことをおさらいする、打合せの最後に次回までの宿題をおさらいする、などです。

 

議事録だけでは断片的な情報にすぎません。必ず対となる打合せもセットで考える必要があります。打合せの最後に今日決まったことをおさらいするだけで、議事録作成はかなり楽になります。これが出来るITベンダーは優秀です。

 

 

ITプロジェクトにおける議事録は、ITベンダー企業側が作成するのが一般的です。
だからといって発注側が何もしなくてよいわけではありません。誰が書くかの違いであって、内容を確認し、内容の認識を合わせる行為に変わりはないわけです。

しっかりチェックし、無駄なトラブルの発生を抑止しましょう。