Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.64 ITの打合せは「共通語」を意識せよ

 コラム

ITの打合せは「共通語」を意識せよ

 

システムの構築・導入には打ち合わせの場が欠かせません。ITプロジェクトの打合せの特徴としては、システム発注企業と受注先ITベンダー企業が存在することが多いため、異なる2社間での打合せとなることがほとんどです。異なる文化を持つ2社間の打合せの場では、意識的に認識違いが起きることを防ぐ必要があります。

 

打合せでまず必要となるのは、共通語で打合せを進めるという意識です。

 

分りにくい専門用語は、分りやすく説明しながら話を進めなければいけません。自分たちだけが知っている用語を説明もなく多用するのは危険です。認識違いを引き起こす原因となります。

 

ITの世界は専門用語が多いです。意味の良く分らない専門用語の存在が、ITがとっつきにくい原因の一つでもあるのですが、もしも不明な単語やあいまいな言い回しがあれば、遠慮なくITベンダーに対して用語の説明を求めましょう。

 

自分の専門分野では、何が専門用語で何が専門用語でないのかが分かりにくいものです。自分では客観視できないものなので、話している本人は気付かない場合が多いのです。聞く側から指摘をすることで打合せの場を共創する工夫も必要です。

 

また、IT用語を聞く側だけでなく、自社の専門用語についても同様なので気を付けたいところ。打合せに参加する全員が同じ認識を持つことが目的なので、専門用語を使って専門性をアピールする場ではないことを認識しましょう。

 

そして、打合せ内容を振り返る議事録も大事なものになります。

議事録に書き残すということは、打合せ内容を文字に起こし改めて確認する場でもあります。議事録の確認は、打合せの場で意思の疎通が合っていたことを確認する行為です。

 

どうしても特定の専門用語を使う場合は議事録を使って情報を追記することも可能です。しかし、多くの場合、しっかりと議事録の書き方を教育されていない担当者が多いため、認識合わせを目的とした議事録の構成になっていない場合もあります。特に、「あれ」とか「これ」の指示語がやたら多いであったり、カタカナ語や英略語であいまいにしている文章は要注意です。容赦なく確認の突っ込みを入れる必要があります。

 

打合せにせよ議事録にせよ、自分たちだけが知る専門用語を多用する背景には、専門性を出すことで相手との交渉に優位に立ちたい心理が見え隠れします。不安だから少しでも優位に立ちたい、優位に立つことで打合せの場をコントロールしたい、そんな本音があるのでしょう。

 

確かに、相手が知らないことを知っているという事は、いい気分にはなれます。しかし、いま目の前の打合せにおいてはどちらが上位で主導権を握るか?は問題ではありません。すこしでも相手より上に立とうとする「マウンティング」は意味がありません。

 

繰り返しになりますが、目的は「認識違いをなくして合意すること」です。わざわざ必要以上に難しい単語を使う意味などありません。目的を忘れないようにしましょう。