Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.63 ITプロジェクトにおける情報の量と質

 コラム

ITプロジェクトにおける情報の量と質

 

物事を判断するには必ず判断基準があります。「何となく・・・」が判断した理由であっても、それは「直感」という判断基準です。「判断する」「決断する」といった背景には必ずその理由があるはずです。

 

判断の根拠となるのが判断基準です。この判断基準を構成するものは何かと言えば「情報」に他ならないわけです。

 

例えば、明日外出するのに傘を持って出かけるか?の判断には「明日の天気予報」という情報が判断基準となります。

 

一切の情報を考えない「直感」だったとしても、過去の何らか似た事例や体験により「何となく」の判断基準となっている場合が多いものです。

「直感」でさえ、何らかの「情報」を根拠にしている場合が多いと言ってよいでしょう。判断を決める「情報」は判断基準を創るとても重要な物なのです。

 

 

情報は多い方が選択肢が広がります。YESかNOかの2択であっても、判断を裏付ける情報が増えることで確信を持って判断をすることができます。

 

問題はその情報の量と質です。

 

情報は多すぎてしまうと逆に判断が難しくなります。選択肢が増えれば増えるほど、逆に何から始めて良いかわからずに動きが止まってしまう事があります。そして、判断基準となる情報が間違っているような質の悪いものだとしたら判断を間違えてミスリードしてしまうことになります。

 

ITプロジェクトの運営の際、いかに情報と向き合うか?2つの観点で考えます。

 

まず、多すぎる情報量に対して迷わないために「揺るぎない軸」を持つ必要があります。軸となるのは「目的」だったり「コンセプト」です。軸を基準に考えれば、プロジェクトが迷走しかけた時に本線へ引き戻すことができます。「なぜやるか」「何のためにやるか」がいつの時も大事になります。

 

もうひとつは、間違った情報に惑わされない仕組み作りです。プロジェクトの雰囲気が悪ければ、報告者は都合の悪い情報を隠そうとします。隠すまでしなくても、過小や過大の報告になったりします。プロジェクトが今どんな状態なのか、雰囲気や場の空気には敏感になる必要があります。

 

現場から上長を経てプロジェクトマネージャーへ情報がわたる経路だと、間に必ず人を挟むので、間にいる人のフィルターによって重要な兆候が遮断される場合も多いです。

 

なので、チームの雰囲気を知るであったり現場の空気を知ることは、報告だけを聞いているだけでは知る事ができません。
人を見ないプロジェクトマネージャー率いるプロジェクトが崩壊する理由は、情報経路を報告のみに絞り、報告の裏付けを自分で確認しない為です。

 

間違った情報に惑わされない仕組みとは、徹底した現場主義のことです。

そもそも、情報を管理するシステムを構築するためのITプロジェクトなのに、プロジェクトの過程で情報の扱い方を間違えること事態、皮肉でしかないのですから。