Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.57 変化の速いITに必要な「柔軟さ」

 コラム

変化の速いITに必要な「柔軟さ」

 

これまでの常識はいつの間にか時代遅れになる。変化の速いIT業界ではこの事が当たり前のように起きています。

 

先日のことですが、大型プロジェクトの現役PMO(Project Management Office)をされている社長にお話をうかがう機会がありました。(PMOとはプロジェクトマネージャーを補佐するチームの事です。)

PMOが求められる背景には、プロジェクトマネージャーひとりではプロジェクトがまわらなくなってきたという現実があります。複雑化するプロジェクトに対し、従来の仕組みのまま取り組もうとするのはあまりにも無謀だということに改めて気付きました。

 

このことはITベンダー企業側だけに限った話ではありません。
システムを発注する企業側にとっても、これまでの常識はあっという間に時代遅れになるということを意味しています。

 

PMOという存在についても、ITベンダー企業や大手企業だけに必要な概念ではありません。
中小企業であっても、変化の速い時代に対応するために並行して社内プロジェクトを推進することも当たり前になりました。ITプロジェクトやITでないプロジェクトが混在する中で、すべての社内プロジェクトを統括する視点は必ず必要になります。

 

社内プロジェクトを各プロジェクトマネージャーに任せるだけというのは時代遅れの常識になるでしょう。並行するプロジェクトの中から明らかに重複する作業の効率化を実現したり、プロジェクト間における優先順位を調整したり、変化する外的要因を機敏に感じ取り、柔軟に対応する姿勢が必要となります。

 

ITプロジェクトに目を向けると、これまでの企業内の情報システムは、効率化とコスト削減が主な目的でした。しかし、今やそれだけが情報システムの目的ではありません。
Webを仕組みの中に組み込むことで、集客や売上UPまでもが情報システムの範囲になりました。そこでは、従来の基幹業務システムとWebシステムが密接に絡むのが当たり前になってきています。複雑化するプロジェクトの代表例と言って良いでしょう。

 

変化する外的要因を感じ取ったとしても、変革を実行するのは難しい現実があります。今のところ上手くいっているビジネスモデルに手に加えるのは難しいからであり、勝ちパターンを繰り返すことで効率的に利益を得るメリットを知っているからです。

 

特に変化の速いITの世界においては、「終りを意識する」ことが特に大事です。
今のビジネスモデルは終り、変化を加えた新しいビジネスモデルへの改良が常に求められています。変化に対応できる「柔軟さ」は「終りを意識する」ことが前提です。

 

そして「柔軟さ」を発揮するためには冷静にIT業界を観察できる目が欠かせません。

IT業界を観察できる目を持つ専門家を積極的に活用することが、システムの発注側企業の新たな常識になるかもしれません。