Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.47 システム開発は内製か外注か?「そもそも」から考える

 コラム

システム開発は内製か外注か?「そもそも」から考える

 

日本の企業は、社内にシステムが必要となった時、ITベンダー企業から調達することがほとんどです。例えば、販売管理や在庫管理、顧客管理といった各システムは、自社で内製するのではなく外注して調達します。

 

なぜ日本ではシステム開発はほとんど外注なのか?
それは、日本の終身雇用の文化においてIT技術者を終身雇用することが困難だからです。
プロジェクトが発足した場合は多くののIT技術者を必要としますが、システムの運用保守の場面ではそれほど人数を必要としません。人材の需給バランスに対し終身雇用という仕組みが邪魔だということです。

 

対してアメリカでは終身雇用という文化が無いので、一般企業がプロジェクトに応じてIT技術者を雇うことができます。だからシステム開発の内製がやりやすい環境なのです。IT技術者自身も、プロジェクトごとに企業を渡り歩いて一か所に留まりません。

 

アメリカのIT技術者は約7割が一般企業に所属、残り3割がIT企業に所属しており、
日本は逆で、IT技術者の約7割はIT企業に所属し、3割が一般企業に所属しているというデータもあります。
(参考文献:谷島宣之「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」日経BP社)

 

そもそもの条件が違うので、ITという外国輸入のモノを日本でそのまま使おうとすれば弊害が生まれます。IT業界の問題は、本当は日本式に作り替えないとフィットしないのに、輸入のITとその周辺スキルをそのまま使うことが原因となっている状況なのです。

 

自社のサービスがITにどれだけ依存していてITにどれほどの価値を持たせているのかは
その会社の業種によって違いがあります。しかし、もともとは自社でシステムを調達しようとしてもできないから外部に頼むのであって、出来るものなら内製すべきという考え方がベースにあるはずです。

 

システム障害によって商機を逃す、だから1分たりともシステムを止めたくないという風潮になりつつある世の中で、自分たちの組織では、システムを自分たちの管理下に置くのか外部に委託するのかの方針を決めておく必要があります。

 

一般的にはシステムは外注するもの。だから自分たちも外注する。という考え方では危険です。

 

そもそも、なぜシステムを内製するのか?

あるいは、なぜシステムを外注するのか?
自社のシステム開発のポリシーは必ず持っておくべきです。
そうでなければ、固定観念に流されて本質を見失います。

 

本当は内製が望ましいのに事情を考慮して外注するのだとしたら、何を外注し何を自社で持つのか選択が必要となります。計画性のない外注は資産の垂れ流しです。専門家に任せる意味をしっかり定義してください。