Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.46 プロジェクトマネージャの資質とは?

 コラム

プロジェクトマネージャの資質とは?

 

プロジェクトマネージャとは、プロジェクトの総合的な責任者であり、プロジェクトの進行と結果に責任を持つ最重要ポジションです。プロジェクトの成否はプロジェクトマネージャの手腕によるため、責任重大な反面やりがいもあります。

 

プロジェクトマネージャに必要な資質とは何でしょうか?
一般的にはリーダーシップ、コミュニケーション能力、交渉力、問題解決力、判断力、等と言われています。あるいは感性(センス)だという人もいます。また、協調性も必要だという人もいるでしょう。

 

しかし、こうして必要な資質を並べていくと、何でもできるスーパーマンのようにも見えます。もしすべての資質を一定水準以上持ったプロジェクトマネージャがいたとしたら、どんな仕事ぶりでしょうか?おそらく難しい仕事や大事な仕事をどんどん任されて、忙しい人のはずです。「仕事の報酬は仕事」を体現したような人物でしょう。
よく発注企業側で、発注の条件に自社の業種に詳しいプロジェクトマネージャを指名するケースがありますが、人気のプロジェクトマネージャはこんな風に忙しいので希望に添えないことの方が多いものです。

 

このようなスーパープロジェクトマネージャがいたとしても、相変わらずプロジェクトの失敗は多いですし、プロジェクトマネージャの人材不足はずっと言われ続けています。

 

その背景としてプロジェクトそのものが複雑になったことが考えられます。
管理対象のプロジェクトが複雑になりすぎたために、ひとりのスーパーマンだけでは手に負えなくなったのです。ただでさえ人材の育成には時間がかかるのに、ITプロジェクトの方は待ってはくれません。ITの世界は動きが早いのでプロジェクトの数もどんどん増えてきています。

 

このような背景に対応するため、ITベンダー企業側ではPMO(Project Management Office:プロジェクトマネジメントオフィス)設置の動きが主流になりつつあります。
PMOとは簡単に言えばプロジェクトマネージャを支援するチームのことです。
PMOを設置することで、プロジェクトマネージャの仕事をPMOというチームが仕事の一部を担うことで負荷を減らすことが可能になります。また、次期プロジェクトマネージャの人材育成という意味でも大きな役割を果たせます。

 

外部環境の変化により、スーパープロジェクトマネージャに頼る時代は終わりました。
これからはチーム力での勝負です。
確かにプロジェクトマネージャの適正はあります。しかし、ただ適任者を待っているだけでは人材は育ちません。PMOのような育つ仕組みを活用すべきです。

 

プロジェクトマネージャの資質を挙げるとすれば、冷静に全体を俯瞰できる力です。複雑化するプロジェクトにおいてはプロジェクトマネージャ個人の力だけでは足りません。チーム全体でカバーし、事実や情報を冷静に見ることが必要です。

 

PMOはITベンダー企業のみに必要な組織ではありません。発注側企業にこそプロジェクトマネジメントの仕組みが必要です。複雑になるプロジェクトに対し、発注側と受注側の役割分担が曖昧だからこそマネジメントする仕組みが必要になります。そこでハンドルを握るのは発注側だということを忘れてはいけません。

 

発注側企業は、ITベンダー企業に優秀なプロジェクトマネージャを求める前に、自社でプロジェクト運営体制を準備する必要があります。複雑になるITプロジェクトに対しチームで対抗すること、外部からの専門家の意見を積極的に取り入れるなどプロジェクト体制を整えましょう。

 

プロジェクトマネージャが育てば、全体を俯瞰する視点が身に付き、必ず他の業務に活かせます。ITプロジェクトを人材育成に活用しつつ、適切なITの利活用ができるIT経営を目指しましょう。