Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.40 IT導入は「階段を一段ずつ上がる」こと

 コラム

IT導入は「階段を一歩ずつ上がる」

 

例えば、あなたが両手に重たいバッグを持って、さらに背中にも重い荷物を背負ったまま階段を上がろうとしたら・・・きっと、一段ずつ慎重に上がっていくはずです。

 

平坦な道を歩くだけでも疲れる重たい荷物をもっていますから、階段を上る場合も慎重に、まさか、一段飛ばしで上がろうとは思わないはずです。

 

同様に、2人がかりで机を持ち、階段を上って上の階へ机を搬入しようとする場合でも、お互いに声を掛け合いながら慎重に机を上に運び上げるでしょう。

 

何か目的を持って上に行こうとする場合、状況を見て慎重に行うのは妥当な判断です。
無理や無茶をしないのは、チャレンジ失敗のリスクよりも目的の達成がより重要だからということを分っているからです。

 

社運を賭けたプロジェクトがあったとしたら、ギャンブルの如く運を天に任せる前に、
やれることを確実にやることで成功確率を上げるはずです。

 

社内IT導入プロジェクトの場合はどうでしょうか?
確かに、IT導入は社運を賭けたプロジェクトにはなりにくいものです。
ITはあくまでもツールですから、より組織を良い状態にするためにあるものです。
ITというツールの導入は、現状を知り組織を現状より高い位置へ押し上げることです。それは、先ほどの例でいう「重い荷物を抱えて階段を上がる」のと同じです。その階段は何段でも良くて、自分たちで組み上げることができるのです。

 

ITは良く分らないという先入観が間違った判断を招きます。
社運を賭けたプロジェクトではないからこそ、そこに落とし穴があるのです。社運を賭けたプロジェクトなら慎重に1歩づつ上がるのであれば、IT導入プロジェクトも同じように一歩ずつ上がる姿勢が必要です。

 

IT導入により業務プロセスが変わるとしたら、現場に大きな変化が生じることを意味します。もちろん、業務プロセスの変更には意味があり、目的があります。
目的はシステムの導入目的であり、経営戦略ともリンクしているはずです。

 

最初の想定を超える範囲で、
「あれもシステムで出来たらいいな」
「この機能もついでに欲しいな」
といった要望はシステム導入中に必ず出てきます。

ここで必ず意識しなければならないのは、階段を一段飛ばしで上がっていないか?です。

 

システムの導入により業務プロセスの変更があるとしたら、変更には痛みを伴います。変更に対する反対意見もあるかもしれませんし、例えわずかであっても現状を維持したい意見があるものです。社内調整、現場の意見調整は、正直なところ骨の折れる仕事ですが、避けては通れません。それでも組織をより良い状態にするためにIT導入を進めるとしたら、現状を十分に理解し、段階を分けてゴールまでの道筋を描くことが大事になります。

 

必ずしもゴールまでの階段は1段ではありません。
階段を組み立てるのは、あなたとあなたの組織です。組織で動くということは重い荷物を抱えて階段を上がるということ。ゴールまで現状プラス1を積み上げることを忘れてはいけません。