Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.27 なぜシステム開発は時間がかかるのか?

 コラム

なぜシステム開発は時間がかかるのか?

 

簡単にできると思っていたシステム開発が半年かかると言われた。なぜこれほど時間とお金がかかるのか。しかも望んだ通りのシステムがなかなか出来ない。そのようにお悩みの経営者の方は多いと思います。

 

なぜシステム開発は時間がかかるのかという問いは、どのようなシステムを創ろうとするかによって理由が違うので一概にこれだという答えはありません。しかし、設計思想という考え方がシステム開発に大きな影響を及ぼします。

 

同じようなITの別の話題で例えると、
インターネットのセキュリティ対応がイタチごっこである理由は、インターネットがITインフラと呼ばれるまで普及することを考えていなくて「ゆるい仕様」の上に成り立っている仕組みだからです。出来上がった仕組みを根幹から変更することは時間がかかりますが、今後、インターネットセキュリティを含めたITインフラは次のステージに移っていくはずです。

 

同様に、昨年サポートが終了したWindowsXPですが、このOSもインターネットのセキュリティを考慮しきれていません。もちろん、すでにインターネットはすでにありましたが、必要なセキュリティの要件は後から分った物が多く、WindowsXPには実装されていないものが多いのです。OSを新しくすることは、機械の処理速度の向上だけでなく、製品発売当時の設計思想では対応しきれなかったことに対応できるようになるというメリットもあるのです。

 

このように、インターネットとWindowsXP、どちらの例にも共通するのが設計思想です。開発当時ベストの選択を反映させた設計思想であっても、時間の経過とともに古くなります。設計思想そのものに触れる事を改善しようとすれば、相応の対応時間がかかります。

 

システム開発は、目に見える部分よりも目に見えない部分の方が範囲が大きく重要です。
僅かな要望であっても設計思想に触れる場合が多いのです。

 

例えば飛行機を作りたいとしたら、自動車をベースに羽を付けても空を飛べるようにするには時間も手間もかかります。最初から飛行機のフレームをベースに組み立てるべきです。

 

ITベンダー企業を相手に開発を依頼する場合は、内容だけでなく、なぜ時間がかかるのかについても、とことんわかりやすい説明を求めるべきです。ITベンダー企業がもっているシステムのベースは、作りたいシステムに近いのかどうかは重要です。ベースが飛行機なのか自動車なのかは最初に明らかにすべきです。

お互いの思惑の違いから、お互いの利益だけを考えた提案は、本来やらなくてもよい開発かもしれません。交渉ひとつで信頼関係を深める手段となりえます。

 

アプリケーションとデータ、この2つがシステムという器を構成しています。企業の成長とともに小さくなった器は、必ずどこかで新しい大きさの器に変更するタイミングが訪れます。

 

システムを経費ではなく投資と捉えた時が飛躍のタイミングです。時間のかかる開発案件だからこそ本当に必要な投資としてください。