Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.26 情報システムの標準化メカニズム

 コラム

情報システムの標準化メカニズム

 

前回は属人化についてお伝えしました。システムは専門性が高く、どうしても仕事が属人化してしまう傾向にあります。情報システムは属人的にスタートし、標準化されて完結します。標準化されて完結するというところを掘り下げて考えてみます。

 

システムの入れ替えや新規導入の理由は様々です。
効率化のため、コスト削減のため、目標達成のため、老朽化で止むを得ず・・・
戦略的な理由があってもなくても、必ず必要になるのは現状はどうなっているのか?という現状の情報です。

 

現状のシステムを見たときに、システム化対象の業務が属人化しているかどうかの見極めが大事になります。もし大事な業務が属人化していたら、新システムでは「属人化の解消」が課題となります。

 

この時考えてしまうのは、新システムで属人化を解消しようとする事です。「どこで」解消するかは重要な問題です。

属人化のデメリットの中には「その人にしかわからない仕事である」ことを含みます。ということは、新システムを作っている途中であっても、なるべく「その人にしかわからない」状況を回避する必要があるということです。

 

システム導入プロジェクトがスタートすれば、日常業務とシステム導入プロジェクト、2つの仕事が並行します。その人にしかわからない仕事を抱えたままで仕事が増えると必ずそのしわ寄せがどこかで起きます。

 

システムに関係のある属人化は、必ず現在のシステムで解決する必要があります。新システムの導入が始まる前に、現システムでの属人化は解決しておかなければいけません。

 

属人化を解くのは現システムの作業です。新システムの仕事ではありません。情報システムは属人的にスタートし、標準化されて完結する。現システムで標準化が完了していなければ、導入から何年経とうともプロジェクトは完結できていないのです。

 

完全な標準化までいかなくとも、頭の中に閉じこもったままの暗黙知を共有できるレベルにする必要はあります。現システムで標準化できなければ、新システムの構築は難しいのです。

 

新システムを請負うITベンダー企業も「現行システムの解析まで請負います」と提案することもあります。しかし、問題を解決できる提案のように聞こえますが、これは間違いです。丸投げは失敗の素ですし、自社内で属人化を解消する組織力がなければ、どんなシステムを導入しても途中でつまずく事になります。

 

問われるのは問題を解決できる組織力です。新システム導入を属人化解消のチャンスととらえるのであれば、まずは現システムの属人化を解消しましょう。

システムは標準化されて初めて完結します。標準化までを一つのサイクルとしてとらえることが新システム導入の成功のためのメカニズムです。