Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.13 ICTからコミュニケーションを考える

 コラム

ITとICTからコミュニケーションを考える

 

「コミュニケーションが大切だ。」と言いますが、実際はなかなか難しいものです。
コミュニケーションは必ず相手の存在があるもの。忙しいとか自分の状況だけで手いっぱいとか、難しい理由は様々でしょう。

ITの世界には、ITの他に、「ICT」という言葉もあります。「IT業界」はよく使いますが、「ITC業界」はあまり言いません。

 

そもそもの意味は、ITはインフォメーションテクノロジー(情報技術)。
ICTはインフォメーションアンドコミュニケーションテクノロジー(情報通信技術)です。

 

ICTはコミュニケーションを通信として訳しているので、例えば、Skypeで遠方の人とつながるとか、どこにいてもインターネットに繋がる環境があるとかの場面を想像するとイメージがわきます。

 

ITとICT。どちらの言葉を使うかよりも、
私は「コミュニケーション」の部分に違和感を感じています。

 

IT業界が、ツールとしてコミュニケーションの手段を提供するのは素晴らしい事です。しかし、IT業界に確かなコミュニケーションが存在するかといえば疑問に感じます。

 

コミュニケーションロスは組織の中でも一番の問題です。
全体のパフォーマンスに支障が出るだけでなく、個人が心を病んでしまうケースもあります。

 

そして、ITプロジェクトでもコミュニケーションのあり方は重要です。
現場のことがわからないトップや意思決定者が間違った判断をすることは良くある失敗パターンです。さらに、途中で間違いに気づいて軌道修正できるチャンスがあったにもかかわらず、スルーしてしまうことで失敗が決定的になります。
失敗は周りとのコミュニケーションが上手くできなかったことが原因なのです。

 

私自身も、一体感がないプロジェクトが一番辛かったのを思い出します。
リーダーとコミュニケーションを取ろうと試みましたが、結局うまくいかず、「あの人に何を言っても無駄だな。」とあきらめてしまったことで、どんどん一体感とかけ離れていきました。チーム内で表面的な声掛けしかない、自分の仕事が誰のためのものなのか見失いそうになる。そんな状況では仕事に何の面白みもありません。この状態が続いたので、リーダーがチームを上手くまとめられない、メンバーがお互いにお互いを責め合うだけのチームになってしまいました。

 

こんなことを業界全体で日常的に繰り返していては、コミュニケーションの重要性を説いたところで説得力がありません。

 

私個人の想いは、ICTと呼ぶには「まだ」早いと思っています。
業界にリアルかバーチャルかを問わず、コミュニケーションの重要性が認められ、率先垂範できた時こそ、ICTと呼べるのだと思います。

 

コミュニケーションの重要性は、IT業界とIT企業だけではなく、システムを発注する発注側企業にとっても同様です。

現場を押さえつけるような権威主義の空気を作らないこと。権威主義に陥って大事なものを見失わないようにすること。

そして、リーダーの立場にある人だけでなく、全ての社員がお互いとしっかり向き合うチームができれば、何をやっても上手くいくでしょう。
当社の全員戦力システムでは、コミュニケーションを重視し、メンバーとしっかり向き合うことを重視します。

 

ITが提供するコミュニケーションツール。その前にいる「人」を見ることを忘れてはダメなのです。