Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.6 システムの正しい発注方法とは

 コラム

システムの正しい発注方法とは

 

業務系ITの世界では、「アメリカ企業はシステムを自社で作るが、日本企業は制作を外部に発注する」ということをよく耳にします。

 

その結果、アメリカでは一般企業がIT技術者を多く雇用し、日本ではIT技術者のほとんどがIT企業に雇用され、アメリカ企業の情報システム部門の人数は日本企業の10倍とも言われています。

 

そこには日本とアメリカの根本的な経営の違いがあり、ITのように外国から入ってきた技術をそのまま日本に当てはめようとすることで様々な弊害を起こすという指摘もあります。

 

確かに、アメリカから入ってきたプロジェクトマネジメントの手法は、IT技術者を抱えた一般企業内での内製が前提だとすると、日本式の外部へ発注という違う条件の下で、上手く機能するはずもありません。プロジェクト成功率30%という数字も納得感があります。

 

システムの内製(一般企業が自社内でシステムを作ること)の是非は様々な議論があります。内製が理想だが、できない現実があるのも事実です。

 

将来は変わるかもしれませんが、現状ではシステムを外部へ発注することが一般的ですから、失敗しないIT導入をするためには、正しいシステム発注が求められるのです。

 

当コラムでも繰り返し述べていることですが、正しい発注とは、発注側が主導権を握り、丸投げをしないことが大前提です。

もちろん、要求・要望を思いつくままに投げていては主導権を握ったことにはなりませんし、受注側であるIT企業を、ただの業者としてしか見ていないのであれば、正しい発注はできません。

 

当社の掲げる「全員戦力システム」は発注側経営者のリーダーシップをコアに、受注側IT企業までを含むIT導入の共創体です。発注側と受注側をひとつとして考えるので、言い換えれば「疑似的な内製手法」なのです。

 

何故、疑似的な内製を推奨するのかという点について、最近の業務系ITを取り巻く外部環境についてお話します。

 

最近の業務系ITの流れとして、守りのIT投資から攻めのIT投資への移行があります。
守りのITの主役は、コストカットと効率化でした。これらは一定の成果を残し、一段落しつつあります。効率化が一定のレベルまで来たので、次は売上に貢献する攻めのIT投資での差別化に目を向けられるようになりました。

 

具体的にはスマホやタブレットを使っての集客やSNSの利用、BtoBのビジネスでもWEBで受発注ができるような仕組みを作る、などです。

 

攻めのITは、これまで主役だった守りのITよりもシステムに対する改修頻度が格段にアップします。売上を上げるためのシステムは、より売上を上げるために改善され続けるので、その特性上、避けられない事態なのです。

 

これまでは、既存システムの追加改修を含むIT導入は数年に一度の大掛かりなイベントであり、IT導入に関するノウハウが発注側の社内になくて、導入に手間取ったとしても、頻発するイベントではないため、あまり問題視されませんでした。

しかし、攻めのITを中心にIT導入の機会が増えることで「正しい発注」ノウハウを自社に蓄積することが見えない効率化となり、本業に支障を出さないIT導入ができるかどうかが大きな資産となるのです。

 

私たちの考える正しい発注とは、内製の方法に近づけること。それは、アメリカから来た技術をそのまま使うのではなく、フィットする形にアレンジすることでもあります。

 

正しい発注は、すなわち、その後に続くプロジェクトの入口ですから、正しい入口から入れば、当然正しい出口に出るはずです。

 

他にも、システムの発注には「知っておいた方が良いルール」や「お作法」といったものがあります。これらを知っていれば発注側企業にとってのIT導入が非常にやりやすくなります。
このあたりも、当コラムにて順次発信していきたいと思います。