Sphere System Consulting ltd. スフィアシステムコンサルティング株式会社

Vol.5 ITプロジェクトの「が」と「も」の違い

 コラム

ITプロジェクトの「が」と「も」の違い

 

ITプロジェクト「が」大事なのか、ITプロジェクト「も」大事なのか。

 

システムの発注側と、開発を請負う受注側がモメる原因の一つは、
お互いの信頼関係が構築できないことにあります。

 

相手を理解することで信頼関係が始まるのですが、これがなかなか難しいのです。

信頼関係を構築する前に、まず知っておきたいことがあります。

 

ITプロジェクトに関係する登場人物たちは、発注側か受注側かの垣根に関係なく、スタンスの違いで二つに分類することができるのです。

 

一つ目は、ITプロジェクト「が」大事なグループです。
このグループはITプロジェクトの専任メンバーや、プロジェクトマネージャーなど、ITプロジェクトを専任で引っ張る人たちが該当します。

 

二つ目は、ITプロジェクト「も」大事なグループです。
このグループは、システムの発注側経営者や、発注側担当者など、兼任で仕事をしており、多くがこちらに該当します。

場合によっては、システム開発側のメンバーであっても、複数のプロジェクト同時に参画していることで、該当プロジェクト「も」大事という場合もあります。

 

私も、どちらの側にも所属した経験があります。
「が」の立場だったころは、ミーティングに遅れて参加するメンバーや、やや消極的な姿勢を見せるメンバーにイライラすることもありました。
「も」の立場だったころは、並行している別件で緊急対応する必要があり、遅れてミーティングに参加したり、途中で抜けたりもありました。

 

「が」の立場は、独善的にならないように注意が必要ですし、「も」の立場は、切り替えを上手にして、どれも中途半端になることは避けなければなりません。

 

着目すべきは、「も」の立場です。

「も」の立場にあるということは、「並行して重要案件を抱えている」のですから、限られた時間を有効活用し、集中できる環境を整えながら注意して進める必要があります。

 

そして重要なのは、ITプロジェクトで中心になるべき発注側経営者が「も」の立場にあるということです。

 

多くの経営課題の中でITプロジェクトは課題の一つにすぎないのですから当然です。
だからと言って、自らがリーダーシップを発揮することなく、誰かに丸投げしては必然的に失敗します。

 

「が」の立場のメンバーが増えれば、ITプロジェクトは成功に近くなります。

しかし、現実問題として、並行で仕事を抱える忙しい「も」のメンバーは多いのですから、

「も」から「が」へ瞬間的にも引き上げる仕組みが必要になります。

 

いかに仕組みを用意しても、「も」の立場にある人たちを、「が」へ引き上げるにはリーダーシップが欠かせません。中でも、経営者のリーダーシップこそが一番の影響力を持ちます。

 

強いチームには、必ずそこに信頼関係があります。
信頼関係を築く最初の一歩は、相手の立場を理解しようとすること、相手を知ろうとすることです。

 

相手と自分がITプロジェクト「が」大事なのか、ITプロジェクト「も」大事なのか。
知れば次の一手が見えてきます。